「思ったものと違うサイトができた」「費用だけかかって問い合わせが一件も増えなかった」という相談は非常に多いです。制作の失敗のほとんどは、目的が曖昧なまま進んだか、工程のどこかで確認が抜けたかのどちらかに起因しています。
ホームページ制作は発注して終わりではなく、目的の設定・要件の合意・公開後の運用まで7つの工程それぞれで確認すべきことがあります。この記事では、各工程で何を決め・何を渡し・何を確認するかを、実務で使えるチェック項目とともに解説します。
こんな方におすすめの記事です
- 初めてホームページ制作を担当することになった方
- 制作会社への依頼前に何を準備すればいいか知りたい方
- 見積もりや期間の妥当性を自分で判断できるようになりたい方
- 過去の制作で後悔した経験があり今度こそ失敗したくない方
- 公開後の運用まで見据えた進め方を体系的に理解したい方
この記事でわかること
- 制作で失敗しないための7つのチェックポイントの全体像
- 目的・KPI設定から要件定義・スケジュール管理までの進め方
- コンテンツ準備とデザイン確認の判断基準
- 公開前テストと公開後運用で押さえるべき確認事項
- 各工程で起きやすい失敗パターンと具体的な対処法
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- 中小企業が成果を出すためのWebマーケティングの基本と成功ステップ
- 「アクセスが増えない」「問い合わせが少ない」など、よくある課題の解決策
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チェックポイント1:目的とKPIを最初に固める
制作で最もよく起きる失敗は、目的が曖昧なまま進んでしまうことです。多くの中小企業の制作現場を見てきた中で感じるのは、「何のためのホームページか」が社内で共有されていないケースが非常に多いという点です。目的が定まっていないと、デザインの方向性も、コンテンツの内容も、成果の判断基準もすべてがブレます。
よくある失敗パターン
「採用も集客もブランドも強化したい」と目的を欲張ると訴求が分散し、結果としてどれも中途半端なサイトになります。また、成果を測る指標(KPI)と計測の仕組みを決めずに進めると、公開後に「効果があったのかどうか分からない」という状態になります。
- 目的が複数あり優先順位が決まっていない
- 成果を測る数値指標と計測方法が未定のまま進める
- ページごとに問い合わせボタンの配置がバラバラになっている
- 成果の定義が曖昧で社内の解釈が分かれてしまう
- 稟議資料に期待効果の根拠が書かれていない
制作開始前に整えておくべき3つの定義
目的は「月間問い合わせ30件」など事業への貢献を数値で示します。成果指標(KPI)はCV率・訪問者数など行動で測れる指標を3つ以内に絞ります。問い合わせボタン(CTA)はページの目的と一致させ、計測の仕組みはGA4などのアクセス解析ツールで公開初日から稼働させます。
- 達成目標を一文で数値化して関係者全員で合意する
- 成果指標(KPI)を3つ以内に絞って計測方法を決める
- 問い合わせボタンの配置をページ目的と一致させる
- アクセス解析の計測設定を公開前に完了させる
- 週次・月次のレビュー日程を制作開始時に設定する
チェックリスト:目的とKPI
- 目的を一つに絞り文書化して社内共有したか
- 達成目標の数値と計測方法は確定しているか
- 問い合わせボタンが全ページで一貫しているか
- アクセス解析タグとプライバシーポリシーは準備済みか
- 改善の判断基準と決裁者を共有したか
チェックポイント2:ターゲットと導線を設計する
目的が決まったら、次は「誰に・どんな順番で・何を伝えるか」を設計します。ターゲットが定まっていないと、誰にも刺さらない表現になります。また、訪問者が欲しい情報にたどり着けない導線設計では、せっかくのアクセスが問い合わせにつながりません。
よくある失敗パターン
- ターゲットが曖昧で訴求が分散してしまう
- トップページから問い合わせページまでの導線が遠回りになっている
- 検索キーワードとページ内容がズレていて流入が伸びない
- 関連ページへのリンクが少なくサイト内を回遊されない
- 問い合わせボタンの位置と数が適切でない
導線設計で整えておくべきポイント
主要ターゲットを一文で定義し、そのターゲットが検索する言葉をページ内容に反映させます。トップページの最初の画面(ファーストビュー)で自社の価値と次の行動を示し、サービス・事例・料金・FAQへの導線を2ステップ以内で到達できるように設計します。
- ターゲットを「誰が・どんな状況で・何を求めているか」で一文定義する
- 検索されやすいキーワードをページタイトルと見出しに反映する
- 最初の画面で自社の価値と次の行動を明確に示す
- 主要ページへ2ステップ以内でたどり着ける導線を確保する
- 関連コンテンツへのリンクを設置してサイト内の回遊を促す
チェックリスト:ターゲットと導線
- ターゲットを一文で具体的に定義したか
- 検索キーワードとページ内容が一致しているか
- 最初の画面で価値と次の行動が伝わるか
- 主要ページへ2ステップ以内で到達できるか
- スマートフォンでも指で操作しやすい配置になっているか
ターゲット設定とコンセプト設計の詳細は以下の記事で解説しています。

チェックポイント3:要件定義とスコープを明確にする
要件定義とは、作るホームページに必要なページ構成・機能・条件を文書で合意することです。ここが曖昧なまま制作に入ると、後から追加要件が次々と出てきて費用と工数が膨らみます。50社以上のBtoB中小企業を支援してきた経験から言えば、制作トラブルの大半はこの工程での合意不足に起因しています。
よくある失敗パターン
- ページ構成が後から増え続けて費用と期間が膨らむ
- 機能の要件が口頭のみで伝わり認識のズレが生じる
- 修正の回数や範囲を決めずに進め無限に手戻りが続く
- 変更の影響範囲と追加費用が不透明なまま判断が遅れる
- 議事録が残らず後から解釈が分かれてトラブルになる
要件定義で合意しておくべき5つの内容
制作開始前に、ページ構成の確定版・必要な機能の一覧・修正の回数と範囲・成果物の形式・変更が生じた場合の手順の5点を文書で合意します。合意文書はPDFで保管し、変更が生じた場合は「申請→影響確認→承認→反映」の順で進めるルールを最初に決めておくことが重要です。
- 確定したページ構成を文書で合意して保存する
- 必要な機能と不要な機能を明確に線引きする
- 修正の回数と対象範囲を契約前に明記する
- 成果物の形式と提出粒度を事前に合意する
- 変更が生じた場合の申請から承認までの流れを定義する
チェックリスト:要件定義
- 必須機能と追加機能の線引きを文書化したか
- 表示速度・セキュリティなどの非機能要件を定義したか
- 外部サービス連携がある場合の仕様を確認・記録したか
- 既存データの移行が必要な場合の範囲と手順を確認したか
- 変更はチケット管理で履歴を残す運用にしているか
制作依頼前に確認しておきたい契約書のポイントとトラブル回避法はこちらで解説しています。

チェックポイント4:スケジュールと承認フローを整備する
制作の遅延原因で最も多いのは、社内の承認待ちで制作側の手が止まることです。撮影日程の確定が遅れた、校正の締め切りが繰り返し延長された、承認者が不在で判断が止まったといったケースが典型です。工程ごとにマイルストーン(中間目標)と承認者を設定し、予備日を組み込んでおくことで遅延の連鎖を防げます。
よくある失敗パターン
- 承認者が不在で判断が止まり制作が滞る
- 写真撮影の日程確定が後ろ倒しになる
- 原稿の校正締め切りが毎回延長される
- タスクの依存関係が整理されておらず順番が崩れる
- 予備日が計画に含まれておらず余裕がない
スケジュール管理で整えておくべきポイント
- 工程ごとの締め切りと承認者を一覧で明記する
- 写真撮影・取材は制作の前半で日程を確保する
- 原稿の校正は段階的に進めて短いサイクルで承認を取る
- 承認者が不在の場合の代行者をあらかじめ決めておく
- 全工程に予備日を組み込んでスケジュールに余裕を持たせる
チェックリスト:スケジュール
- 工程ごとの期限と承認者を事前に明記したか
- 写真撮影・取材の日程を前倒しで確定させたか
- 校正の回数と締め切りを制作会社と合意したか
- 承認者不在時の代行者を決定したか
- 祝日・繁忙期の影響をスケジュールに反映したか
チェックポイント5:コンテンツと素材を事前に準備する
制作が止まる原因の多くは、原稿の遅延と写真・素材の不足です。「制作会社に丸投げすれば何とかなる」と思っていると、必要な情報が揃わず公開直前に手戻りが続出します。コンテンツは社内の一次情報が最も価値を持ちます。制作開始と並行して素材を準備する体制を整えることが重要です。
よくある失敗パターン
- 原稿が締め切りまでに揃わず制作が止まる
- 写真の使用箇所と必要な構図が不明確なまま撮影する
- 数値や実績の裏取りが不十分で公開直前に差し替えが続出する
- 表記のゆれが多く信頼感が下がる
- 写真・文章の著作権や肖像権の確認が漏れている
コンテンツ準備で整えておくべきポイント
- 見出し構成を先に固めてから本文の草稿を作成する
- 数値・実績は一次情報で確認し引用元を明記する
- 用語の表記ルールを統一して信頼感を高める
- 撮影指示書に構図・使用ページ・必要カット数を明記する
- 写真・文章の権利と許諾書を取得・保管する
チェックリスト:コンテンツと素材
- よくある質問と事例ページの内容は揃っているか
- 料金・条件・注意書きまで明記されているか
- 撮影指示書と素材の管理台帳を整備したか
- 写真・文章の権利と許諾の確認が完了しているか
- 更新する担当者と手順を決めているか
チェックポイント6:デザインとUXの判断基準を持つ
デザインのレビューは「好み」で判断すると議論が終わらなくなります。デザインは目的達成のための手段であり、判断の軸は「訪問者が迷わず行動できるか」に置くことが重要です。判断基準を共有しておくことで、レビューの時間が短縮され、修正の回数も減ります。
よくある失敗パターン
- 見た目の好みを優先して可読性や導線が犠牲になる
- 文字が小さく行間が詰まっていて読みにくい状態になる
- 問い合わせボタンが見つかりにくく行動につながらない
- スマートフォンで指が届きにくい位置にボタンが配置されている
- ページ間で写真やデザインのトーンが統一されていない
デザインレビューで使う4つの判断軸
デザインレビューは「目的達成」「読みやすさ」「導線」「操作のしやすさ」の4観点で判断することをおすすめします。各観点で「問題あり・要確認・問題なし」を記録し、コメントは「問題点→影響→改善案」の順で書くことで議論が構造化されます。
- デザインの一貫性(写真・色・フォント)を全ページで統一する
- 見出しと本文の文字サイズ・行間を読みやすい基準で設定する
- 問い合わせボタンを常に視界に入る位置に配置する
- スマートフォンで親指が届きやすい位置にボタンを置く
- 4観点のレビューシートを作成してチームで共有する
チェックリスト:デザインとUX
- 最初の画面で自社の価値・根拠・行動ボタンが伝わるか
- 見出しと本文は読みやすい文字サイズと行間になっているか
- 問い合わせボタンは常に視認できて押しやすいか
- 写真やデザインのトーンはページ間で統一されているか
- フォームの入力項目は必要最小限に絞られているか
チェックポイント7:公開前テストと公開後の運用体制を整える
公開直後にフォームが届かない・計測が機能していない・特定のスマートフォンでレイアウトが崩れるといった不具合が発覚するケースは珍しくありません。公開前に総合テストを行い、公開後の初週はモニタリング体制を組んでおくことで、機会損失を最小限に抑えられます。ただし、すべての不具合を事前に防ぐことは難しいため、発見後の修正フローを事前に決めておくことも同様に重要です。
よくある失敗パターン
- 問い合わせフォームの送信後にメールが届かない状態になる
- アクセス解析の計測設定が漏れていて公開後に気づく
- 通信の暗号化(SSL)が未設定でセキュリティ警告が表示される
- 特定のスマートフォンやブラウザでレイアウトが崩れる
- 公開後の監視体制が整っておらず不具合の発見が遅れる
公開前後に整えておくべきポイント
- 主要なブラウザとスマートフォンで表示・操作を実機確認する
- 問い合わせフォームの送受信を実際のデータで動作確認する
- アクセス解析と問い合わせ計測の記録を公開前に確認する
- 通信の暗号化(SSL)設定とリダイレクトを点検する
- 公開初週の監視担当と不具合発見時の連絡フローを決める
チェックリスト:テストと運用
- サイトマップをGoogle Search Consoleに送信してインデックス確認したか
- リンク切れと404エラーの監視体制を整えたか
- ページの表示速度を測定して改善対象を把握したか
- 問い合わせフォームの完了率を定期的に確認する体制になっているか
- データのバックアップ取得と復元の手順を確認したか
まとめ:7つのチェックポイントで制作の失敗を防ぐ
ホームページ制作の失敗は、特定の工程が突出して悪いというよりも、複数の工程で小さな確認漏れが積み重なることで起きます。目的を固める・ターゲットを定義する・要件を合意する・スケジュールを管理する・コンテンツを準備する・デザインを判断する・テストして運用する。この7工程それぞれで確認を徹底することが、費用と時間のムダを防ぐ最短の方法です。
すべてを一度に完璧に整える必要はありません。まず目的・KPI・要件の3点を文書化して合意することから始めることをおすすめします。
今日から始める3つのアクション
- 目的と達成目標を一文で数値化して関係者全員で合意する
- ページ構成の草案を一枚で作り必須と追加の線引きをする
- 工程ごとの承認者と締め切りを設定して変更管理のルールを決める
ホームページ制作の全体像と進め方については以下のガイドで詳しく解説しています。

制作の流れを依頼前から公開まで8ステップで確認したい方はこちらをご覧ください。

制作会社選びで失敗しないためのポイントはこちらで解説しています。

依頼前に確認しておきたい契約書のポイントとトラブル回避法はこちらをご覧ください。

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