ホームページ制作を考え始めても、いくらかければいいのか、どこに頼めば妥当な金額なのか判断できない、という中小企業の経営者は少なくありません。相見積もりで価格を叩かれた、過去にWeb外注で成果が出なかった、という声もよくお聞きします。
結論から言えば、ホームページ制作の費用は「目的・仕様・依頼先」の3つの要素で決まります。本記事では、種別ごとの費用相場・料金の内訳・依頼先の選び方・費用を抑える方法・見積書の確認ポイントまでを、中小企業の経営者目線で整理します。
こんな方におすすめの記事です
- ホームページ制作の費用相場を種別ごとに把握しておきたい
- 業者の見積もりが妥当な金額なのかを自分で判断できるようになりたい
- 制作会社とフリーランスのどちらに依頼すべきか迷っている
- 初期費用だけでなく運用コストも含めた総額を把握したい
- 費用をかけても問い合わせにつながるサイトにしたい
この記事でわかること
- ホームページ種別ごとの制作費用の相場
- 費用を左右する3つのポイントと、工程ごとの料金の内訳
- 依頼先(マーケコンサル・制作会社・フリーランス)の特徴と選び方
- 費用を抑えるための5つの方法と、見積書の確認点
- 費用を「投資」として判断するための経営者視点
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【こんな方におすすめ】
- Webサイトはあるが、問い合わせがほとんど来ない状態が続いている
- リニューアルを検討しているが、何から手をつけるか整理できていない
- 制作会社に頼んだが、見た目が綺麗になっただけで受注につながらなかった
- 展示会や紹介で接点を持った見込み客が、その後音沙汰なくなる
- 相見積もりで価格を叩かれ、自社の強みが伝わっていない
【この資料でわかること】
- Webサイトを「作るもの」から「比較検討で選ばれる土台」へ位置づけ直す考え方
- 商談で選ばれる会社が押さえている5つの設計原則
- 自社サイトの現在地を判断できる20項目診断チェックリスト(全38ページ)
ホームページ制作の相場早見表
ホームページ制作費用の相場は、安いもので10万円程度、高いもので数百万円と幅があります。幅が出るのは、サイトの規模・搭載する機能・デザインの作り込み・依頼先が掛け合わさって金額が決まるためです。ここでは、BtoB中小企業でよく選ばれるサイトを目的別に整理しました。自社の予算感を判断する出発点としてご覧ください(金額は2026年時点の一般的な目安です)。
| サイトの種類 | 費用相場(目安) | 主な目的・特徴 |
|---|---|---|
| ランディングページ(LP) | 10万〜60万円 | 広告・展示会などの受け皿。1ページで問い合わせや資料請求につなげる |
| 会社案内サイト | 30万〜100万円 | 名刺がわり。会社概要・事業内容・連絡先を正しく伝える |
| 集客用コーポレートサイト | 100万〜300万円 | ブログや問い合わせ導線まで備え、Webから商談を生む |
| サブスク型ホームページ | 初期0〜10万円+月額1万円〜 | 初期費用を抑えて持つ。制作と運用を月額でまとめる |
同じコーポレートサイトでも、5ページほどの会社案内と、ブログや問い合わせ導線まで作り込んだ集客用サイトとでは、必要な工数がまったく異なります。相場表はあくまで目安として捉え、次章で解説する「費用を決める3つのポイント」に自社の条件を当てはめて、必要な予算を具体化していくことをおすすめします。
費用だけでなく、制作の流れや公開後の集客まで含めたホームページ制作の全体像は、全体をまとめた解説記事で整理しています。発注時の判断がぶれにくくなるため、本記事の費用相場とあわせてご覧ください。

ホームページ制作費用を決める3つのポイント
ホームページ制作の費用を決めるのは、制作する目的・仕様(デザイン性・機能)・依頼先の3点です。逆に言えば、この3つを事前に整理しておけば、必要以上にコストをかけずに、目的に合ったサイトを作れます。相見積もりを取るときも、この3点を自社で言語化できていると、各社の見積もりの差がどこから生まれているのかを判断しやすくなります。これまで200社以上のご相談をお受けする中で見えてきたのは、費用の多寡そのものより「どこに費用を配分したか」で成果が分かれる、という共通点でした。
ポイント① 制作する目的で必要な構成と費用が変わる
どのような目的でサイトを作るのかが、費用に最も大きく影響します。目的によって、必要なページ数・機能・コンテンツの量が変わるためです。中小企業のホームページの目的は、大きく次の3つに分けられます。それぞれ求められる構成が異なり、結果として費用感も変わってきます。
商品・サービス紹介用のランディングページ(LP)
商品の購入や資料請求など、特定の行動を促すことが目的の縦長ページです。1ページの中に、興味を引く導入・商品紹介・お客様の声・問い合わせフォーム・FAQまでを盛り込むため、見た目以上に設計と原稿の作り込みが必要になります。LP単体では検索からの流入を集めにくいため、Web広告やSNS、展示会後のフォローなどの遷移先として活用するケースがほとんどです。小規模なら30万円前後から制作できますが、構成や原稿の精度が成果を大きく左右するページでもあります。
名刺がわりの会社案内ホームページ
会社名で検索したときに見つけてもらい、会社概要・事業内容・連絡先を正しく伝えることが主な目的のサイトです。幅広いキーワードからの集客を狙う必要がないため、更新機能も最小限でよく、ページ数も絞れます。その分、制作費用を抑えて作れるのが特徴です。取引先や採用候補者が「どんな会社か」を確認する受け皿として、まずは最低限のサイトを持っておきたい、という段階の企業に向いています。
問い合わせを獲得する集客用ホームページ
検索からの集客を狙う場合は、ブログなどの更新機能・問い合わせまでの導線・ターゲットに合わせたデザイン・掲載コンテンツまで、サイトの構成からしっかり作り込む必要があります。検索から安定して見つけてもらうにはある程度のコンテンツ量が必要なため、ページ数や機能も増えやすく、費用は中〜大規模の水準になります。重要なのは、公開後に自社メンバーで更新・運用できる仕様にしておくことです。専門知識がないと更新できないサイトにしてしまうと、せっかくの集客機能が活かせず、結果的にコストだけがかかることになります。
ポイント② 仕様(デザイン性・機能)で費用が大きく変わる
ホームページに搭載する機能やデザインの作り込みによって、費用は大きく変動します。機能面では、ブログ・問い合わせフォーム・予約管理・会員ページ・資料請求フォーム・多言語対応など、目的に応じてさまざまな機能を追加できます。ただし、機能が増えるほど構築の工数とテストの手間がかかり、費用も上がります。
費用を抑えるうえで有効なのは、最初から多機能を目指さず、目的の達成に必要な機能だけに絞って制作し、運用しながら段階的に拡張していく進め方です。実際のご支援でも、最初に機能を盛り込みすぎて使われないまま終わるケースより、小さく作って必要に応じて足していくほうが、費用対効果が高くなる傾向があります。デザインも同様で、テンプレートを活用すれば費用を抑えられますが、オリジナルデザインや凝ったアニメーションを増やすほど費用は高くなります。見た目の華やかさと、問い合わせという成果は必ずしも比例しないため、どこに費用を配分するかは目的から逆算して判断することが大切です。
ポイント③ 依頼先によって費用と品質が異なる
ホームページ制作の依頼先は、マーケティングコンサル会社・HP制作会社・フリーランスの3つに大きく分かれます。同じ規模のサイトでも、依頼先によって費用は大きく変わり、得意とする領域も異なります。それぞれの特徴を正しく理解して選ぶことが、コストと品質のバランスを取るうえで重要です。安さだけで選んだら途中から連絡が滞りがちになった、逆に費用をかけた会社に頼んだら見た目は立派でも問い合わせにはつながらなかった——どちらも、依頼先選びでよく聞く話です。
| 制作費用 | メリット | デメリット | |
|---|---|---|---|
| マーケコンサル | 100万〜500万以上 | 集客・戦略面まで含めて設計してもらえる | 費用が高く、予算に余裕がある会社向き |
| HP制作会社 | 30万〜300万程度 | デザイン性・品質が高く安心して任せられる | マーケティング観点の提案が少ない場合がある |
| フリーランス | 10万〜70万程度 | 費用を安く抑えられる | 品質にばらつきがあり実績確認が必須 |
マーケティングコンサル会社に依頼する場合
制作費用の相場は100万〜500万以上で、運用支援が加わると月数万円から十数万円かかるケースもあります。マーケティングの知見が豊富なため、「サイトを作る」だけでなく「問い合わせを増やす」という成果まで見据えた設計・運用を任せられるのが強みです。一方で、コンサルティング費用が含まれるため金額は高額になりやすく、予算に余裕がある企業や、Webを事業の主要な集客チャネルに育てたい企業に向いています。
HP制作会社に依頼する場合
制作費用の相場は30万〜300万程度で、外部発注の方法としては最も一般的です。制作に特化しているためデザインやサイトの品質が高く、必要な技術やセキュリティにも精通しているため、安心して任せられます。数十万円の予算を確保できるのであれば、有力な選択肢になります。ただし、制作が主業務のため、公開後にどう問い合わせを増やすかといったマーケティング面の提案は会社によって差があります。集客まで期待する場合は、その実績があるかを事前に確認しておくとよいでしょう。
フリーランスに依頼する場合
制作費用の相場は10万〜70万程度です。個人で受けているため人件費が抑えられ、制作会社より費用が安い傾向があります。スキルの高いフリーランスに依頼できれば、高いコストパフォーマンスが期待できます。一方で、経験の浅い人がフリーランスとして活動しているケースも増えているため、過去の制作実績・対応の丁寧さ・公開後の修正対応の有無を、依頼前に必ず確認しておくことが欠かせません。窓口が一人のため、対応スピードや連絡の取りやすさも見ておくと安心です。
依頼先選びは、費用と品質、そして公開後の成果を左右する分かれ目です。制作会社の比較・確認ポイントは、選び方の記事で4つの観点に整理しています。本記事の相場感とあわせてご覧ください。

ホームページ制作費用の内訳|どの工程に何の費用がかかるか
ホームページ制作の費用は、複数の工程に分かれており、それぞれに相場があります。見積書を確認する際に内訳を把握しておくと、どこに費用がかかっているのか、自社で対応すれば削れる部分はどこかを判断できます。見積もりの金額だけを見て判断するのではなく、内訳の妥当性を確認できる状態にしておくことが、価格交渉や発注判断の土台になります。なお費用は、各工程に均等に配分するのではなく、商談で選ばれる土台——問い合わせまでの導線や、自社が選ばれる理由を伝えるコンテンツ——に厚く配分するという発想を持っておくと、同じ予算でも成果につながりやすくなります。
ディレクション費用(制作費用の10%程度が目安)
ヒアリングを行い、サイト制作の目的や要望を整理して、Webサイト全体の企画・設計を行うのがディレクションです。デザイナーやコーダーとのやりとり、確認スケジュールの設定、納期に合わせた制作進行の管理なども含まれます。一般的には、制作費用全体の10%程度が相場です。表に出にくい費用ですが、ここが手薄だと、要望が正しく反映されず手戻りが増える原因になります。
サイト設計費用(ワイヤーフレーム作成)
ヒアリングで伺った要望に沿って、各ページに何をどの順番で載せるかという構成(ワイヤーフレーム)を作成する工程です。制作会社によってはディレクション費用に含まれる場合もあります。ページ数が少なければ、その分費用を抑えられます。構成段階で自社の要望を固めておくと、後工程での修正が減り、結果的に総費用も下がります。
デザイン費用(トップ5〜15万円・下層2〜5万円が目安)
作成したワイヤーフレームをベースに、各ページのデザインを作成します。サイト規模によりますが、トップページが5万〜15万円程度、下層ページが2万〜5万円程度が一般的な相場です。デザイン作成時に写真素材や掲載文章が揃っていると、完成イメージが具体的になり、修正も減ってスムーズに進みます。素材の準備状況が、デザイン費用と納期の両方に影響します。
コーディング費用(トップ5〜10万円・下層2〜5万円が目安)
デザインを、ブラウザで表示できる形に組み上げる構築費用です。ページ数に加え、アニメーションの多さや機能の複雑さによっても費用が変わります。一般的な相場はトップページが5万〜10万円程度、下層ページが2万〜5万円程度です。複雑なアニメーションや独自機能を希望する場合は、対応可否と追加費用を依頼前に確認しておくことをおすすめします。
写真撮影・コンテンツ作成費用(自社準備で抑えやすい)
サイトに掲載する写真素材やテキストなどの作成費用です。写真撮影は撮影時間や場所によって変わり、別途交通費が発生することもあります。コンテンツ作成はページ数や文字数によりますが、1ページ数千〜数万円程度と幅があります。この工程は、自社で写真や原稿を用意することで費用を抑えやすい部分です。ただし、原稿は会社の強みが伝わるかどうかを左右するため、品質を保ったうえで自社対応できる範囲を見極めることが大切です。
サーバー・システム設定費用(社内対応でコスト削減可)
サーバーやドメインの取得・設定、構築後のサーバーへのアップ作業、CMSの設置・設定費用などが含まれます。社内にシステムに詳しい担当者がいる場合は、サーバー周りの作業を自社で対応することでコストを抑えられます。ただし、設定ミスは公開トラブルにつながるため、自社対応する範囲は制作会社と切り分けを明確にしておくと安心です。
制作会社に依頼する際のホームページ制作6ステップと期間の目安
制作会社に依頼する場合の標準的な流れは、事前ヒアリングから公開までの6ステップです。各ステップで何が決まり、どこで費用や手戻りが発生しやすいかを理解しておくと、進行がスムーズになり、認識のずれによる追加費用も防げます。
ステップ① 事前ヒアリング
制作の目的・現状の課題・ターゲット・デザインの方向性・掲載する情報・必要な機能・予算感・希望の公開時期などを確認する工程です。ここで目的を整理して伝えられると、プロの視点で必要な機能やWeb活用の提案も受けやすくなります。逆に、目的が曖昧なまま進むと、後工程で要望が膨らみ、当初より費用が上がる一因になります。制作の目的は、依頼前に社内で言語化しておくことをおすすめします。
ステップ② サイト構成の設計・ワイヤーフレームの作成
サイトマップ(ページ同士の関係を整理した構成図)とワイヤーフレーム(各ページの設計図)を作成します。目的に合わせて、必要な情報とユーザーの閲覧動線を設計する、サイトの土台となる工程です。トップページを訪れたユーザーが迷わず問い合わせまでたどり着ける動線になっているかを、この段階で確認しておくことが重要です。
ステップ③ デザインカンプの作成
ワイヤーフレームをベースに、ターゲットやブランドのイメージを反映してデザインを作成します。デザインにこだわるあまり操作性が悪くなったり、問い合わせへの導線がわかりにくくなったりすることもあるため、見た目とユーザーの使いやすさのバランスを意識することが大切です。
ステップ④ ホームページの構築・動作確認
決まったデザインや構成を、公開できる形に組み上げる制作作業です。アニメーションや実際の挙動は、この段階から確認できます。中規模〜大規模サイトであれば、構築が半分ほど進んだ段階でボタンやアニメーションの動作を確認しておくと、後からの大幅な修正と追加費用を防げます。
ステップ⑤ 最終確認・テスト
構築が完成したら、本番環境にアップする前に最終チェックを行います。サーバーへのアップ後の修正は別料金が発生するケースもあるため、複数のメンバーで、表示崩れ・リンク切れ・フォームの送信などを丁寧に確認します。修正を反映できる最後のタイミングと考え、念入りに確認しておくことをおすすめします。
ステップ⑥ 本番環境へアップ・公開
サーバーに構築したホームページをアップして公開します。公開直後は、表示崩れなどの予期せぬ問題が起こることもあるため、サイト全体を改めて確認します。なお、制作規模ごとの期間の目安は、シンプルなサイトで1〜2か月、集客用の中規模サイトで2〜4か月、ECサイトや大規模サイトで4〜6か月以上です。希望の公開時期がある場合は、逆算したスケジュールを依頼前に確認しておきましょう。
各ステップの注意点や、依頼前に準備しておくべきことは、制作の流れを詳しく解説した記事で8ステップに分けて整理しています。スケジュール感を具体的につかみたい方はあわせてご覧ください。

ホームページの制作費用を抑える5つの方法
制作費用を抑える基本は、外注する範囲と自社で対応する範囲を切り分け、自社でできる部分を増やすことです。ただし、品質に直結する部分まで削ると成果が出ないサイトになりかねません。次の5つを参考に、削っても影響が小さい部分から見直すことをおすすめします。とくに、問い合わせまでの導線や、自社が選ばれる理由を伝える原稿は、成果に直結するため安易に削らないことが大切です。
方法① ホームページの構成案を自社で作成する
要件定義や構成・設計を自社で行い、デザイン以降を制作会社に依頼することでコストを削減できます。社内にWeb担当者がいる場合は、動線設計や掲載情報の整理を自社で進めると、その分の費用が下がります。担当者がいない場合でも、作りたいサイトのイメージや載せたい情報を箇条書きで整理して渡すだけで、ヒアリングや設計の手間が減り、見積もりに反映されることがあります。
方法② 画像やテキストを自社で準備する
写真素材やテキストを自社で用意することで、制作料金を下げられます。特にテキストは、会社の強みや事業内容を最もよく理解している社内で用意したほうが、伝わる内容になりやすいという利点もあります。コストを抑えたい場合は、用意できる素材から自社で準備することをおすすめします。
方法③ ページ数を絞ってサイトのボリュームを抑える
要望を出す段階ではページ数が増えがちですが、ページ数が増えるほど制作料金は上がります。似た情報は1つのページにまとめるなど、構成を工夫することで費用を抑えられます。情報を詰め込みすぎるとユーザーも目的の情報にたどり着きにくくなるため、掲載情報を取捨選択することは、結果的に使いやすいサイトにもつながります。
方法④ 保守・運用は自社で対応する
サーバーやドメインの更新、CMSのアップデートなどの保守作業は、方法と頻度を制作会社から確認しておけば、自社で管理できる範囲です。外部に依頼すると月1万〜2万円程度かかるケースもあるため、コストを抑えたい場合は自社対応を検討する価値があります。ただし、セキュリティ更新を放置するとトラブルのもとになるため、最低限の運用ルールは決めておくことが大切です。
方法⑤ デザインをテンプレートで作成してもらう
デザインテンプレートを活用してもらうことで、制作コストを大幅に抑えられます。テンプレートは決まった枠に写真やテキストを当てはめていく形のため、制作期間も短く、早期の公開が可能です。まずホームページを持つことを優先したい場合に有効な選択肢です。なお、初期費用そのものを抑えたい場合は、買い切りではなく月額制で持つという選択肢もあります。サブスク型と買い切り型では費用構造や運用の考え方が異なるため、どちらが自社に合うかを比較してから判断することをおすすめします。

ホームページ制作の見積書で確認すべき4つのポイント
見積書を受け取ったら、総額だけでなく、内容まで含めて確認することが重要です。3社から見積もりを取ったものの、項目も前提もバラバラで比較できず、結局いちばん安い1社に決めてしまった——相見積もりでありがちな失敗です。次の4点を押さえておくと、金額だけに引っ張られずに判断でき、発注後のトラブルや想定外の追加費用も防げます。
ポイント① 事前にしっかりとしたヒアリングがあったか
制作に入る前に、目的・要件の整理・デザインの方向性・納期・予算感などのヒアリングが十分に行われていたかが重要です。ヒアリング不足のまま見積もりが出てくると、認識のずれから作り直しが増えたり、要望が膨らんで当初より費用が上がったりしやすくなります。お互いの認識が揃った状態で見積もりをもらうことが、適正な金額を判断する前提になります。
ポイント② 内訳の不明点はそのままにしない
見積書の内訳に不明点があれば、そのままにせず必ず確認します。「一式」とだけ書かれている項目があれば、何が含まれるのかを具体的に確認しましょう。自社で対応できる範囲があれば、その部分を見積もりから外してコストを下げられることもあります。どこまでを依頼し、どこからを自社でやるのかを、見積もり段階で制作会社とすり合わせておくことが大切です。
ポイント③ 金額だけで業者を決めない
費用は安いに越したことはありませんが、金額だけで決めると、進行がうまくいかなかったり、完成したサイトの品質や成果が期待と違ったりすることがあります。提案内容・参考にできる制作実績・担当者の対応・公開後のサポート体制など、トータルの評価で業者を選ぶことをおすすめします。費用が安くても品質の高いサイトを作る業者もいるため、価格と品質のバランスを見て判断することが大切です。
ポイント④ ランニングコストも確認する
見積もりを受け取るときは初期費用に目が行きがちですが、保守・運用などの月々かかるランニングコストも同時に確認することをおすすめします。中心となるのはサーバー・ドメインの更新やシステムのアップデートで、外部に依頼すると月1万〜2万円程度かかるケースがあります。初期費用とランニングコストを合算した「総コスト」で比較することで、依頼先ごとの本当の費用差が見えてきます。
費用をかける前に押さえたい|ホームページを「投資」にする経営者の視点
中小企業の経営者から、「そもそもホームページは本当に必要なのか」「作っても問い合わせが増えるのか」というご相談をよくいただきます。費用相場を把握することと同じくらい大切なのが、かけた費用を成果につなげるための考え方です。ここでは、発注前に押さえておきたい3つの視点を整理します。
視点① ホームページは「作って終わり」では成果が出ない
ホームページは、公開した瞬間に問い合わせが増える魔法のツールではありません。紹介や展示会で生まれた接点を受け止め、「この会社なら任せられそうだ」と感じてもらえる状態にして初めて、費用が成果につながります。実際のご支援でも、見た目を綺麗に作り直しただけでは問い合わせは増えず、誰に何を伝えるかという中身を整理して初めて反応が変わる、というケースを多く見てきました。公開した直後は気にして見ていたものの、数か月後には誰も更新しなくなり、気づけば情報が古いまま放置——というのも、中小企業のサイトでよく見かける光景です。デザインの美しさと、問い合わせという成果は、必ずしも比例しないという前提を持っておくことが大切です。
視点② 目的が「問い合わせ獲得」なら、費用の配分先が変わる

名刺がわりのサイトであれば、見た目と最低限の情報が整っていれば十分です。しかし、問い合わせを増やすことが目的なら、同じ予算でもデザインだけに費用を寄せるのではなく、誰に向けた何の会社かが伝わる構成・問い合わせまでの導線・判断材料となるコンテンツに配分する必要があります。「商談層×④比較検討」の段階で発注先を比較しているお客様に、自社が選ばれる理由をきちんと示せるかどうか。そこに費用を使えているかが、投資として成立するかの分かれ目です。
本記事のテーマである費用相場は、見込み客の購買段階を整理した「営業基盤グロースマトリクス(WGM)」でいう「商談層×④比較検討」、受注の手前に位置します。発注先を比較しているこの段階で「選ばれる理由」を示せる土台に費用を使えているかが、成果の分かれ目です。
視点③ 紹介依存から抜けたいなら、公開後の仕組みまで含めて考える
紹介や特定の人脈に売上を依存している状態は、計画的に再現することが難しく、紹介元の高齢化などのリスクもあります。ここから抜け出したいのであれば、ホームページを「作る」費用だけでなく、公開後にWebから問い合わせが生まれ続ける仕組みづくりまでを含めて予算を考える必要があります。初期制作費だけで判断せず、運用・改善まで含めた中長期の総額で費用対効果を見ることが、結果的に投資の失敗を防ぎます。Webから問い合わせが来る仕組みづくりの全体像は、隣接テーマとして別記事で整理しています。

よくある質問|ホームページ制作費用について
ホームページ制作にはどのくらいの期間がかかりますか
制作規模や依頼先によって異なりますが、名刺がわりのシンプルなサイトで1〜2か月、集客を目的とした中規模の企業サイトで2〜4か月、ECサイトや機能が多い大規模サイトで4〜6か月以上が一般的な目安です。制作期間は、ヒアリングや素材の準備、確認のやりとりの速さにも大きく左右されます。社内の確認体制を事前に決めておくと、進行がスムーズになります。希望の公開時期がある場合は、依頼前に制作会社へ伝え、逆算したスケジュールを確認しておくことをおすすめします。
制作途中でデザインを変更したい場合、追加費用はかかりますか
変更のタイミングと内容によって異なります。ヒアリングや設計の段階での修正であれば費用が発生しないケースが多いですが、デザインカンプや構築が完成した後の大幅な変更は、追加費用が発生するのが一般的です。制作会社によっては、修正回数の上限を契約に明記している場合もあります。依頼前に「何回まで修正対応が含まれるか」「追加修正の単価はいくらか」を見積書で確認しておくことが重要です。後からの変更を減らすためにも、ヒアリングの段階で参考サイトを複数共有するなど、デザインの方向性をできるだけ具体的に伝えておくことをおすすめします。
ホームページ制作に補助金や助成金は使えますか
条件を満たせば活用できる補助金・助成金制度があります。ただし、長年知られてきた「IT導入補助金」は2026年度より「デジタル化・AI導入補助金」へ名称が変わり、単にホームページを制作するだけでは生産性向上とみなされず、補助の対象外になりやすい点に注意が必要です。予約管理や売上管理システムと連動させる場合などは、対象となる可能性があります。このほか、小規模事業者を対象とした「小規模事業者持続化補助金」では、Web関連費に上限が設けられています。いずれも申請要件・対象経費・公募期間が制度ごとに異なるため、依頼先に補助金対応の実績があるかを確認したうえで、商工会議所や所管機関に最新の公募状況を相談することをおすすめします。申請には時間がかかるため、制作スケジュールとあわせて早めに動くことがポイントです。
WordPressとその他CMSで制作費用は変わりますか
CMSの種類によって制作費用は変わります。WordPressは無料で使えるオープンソースのCMSで、制作会社での対応実績が多く、比較的費用を抑えやすい傾向があります。プラグインを活用して機能を拡張しやすいため、追加開発のコストを抑えられる点もメリットです。一方、独自CMSや有料CMSを採用する場合は、ライセンス費用や開発費用が上乗せになるケースがあります。なお、WordPressはセキュリティ対策やアップデート管理が必要になるため、初期費用だけでなく運用コストも含めて検討することをおすすめします。
制作後の保守・運用費用の相場はいくらですか
保守・運用費用はサービス内容によって大きく異なりますが、一般的な目安として月1万〜3万円程度です。主な内容は、サーバーやドメインの更新・CMSのアップデート・セキュリティ対応・軽微なテキスト修正などです。制作会社によっては、ページ追加やデザイン変更が保守費用に含まれる場合もあれば、別途費用になる場合もあります。費用を抑えたい場合は、自社で対応できる作業範囲を確認し、保守契約の内容を必要最小限に絞ることも選択肢の一つです。依頼前に、保守の対応範囲と費用の詳細を確認しておくことをおすすめします。
まとめ|費用相場を理解したうえで目的に合った依頼先を選ぶ
ホームページ制作の費用は、目的・仕様・依頼先の3要素によって大きく変わります。相場を事前に把握し、自社で対応できる範囲を整理することで、コストを抑えながら目的に合ったサイトを作れます。依頼先はマーケコンサル会社・制作会社・フリーランスの3つがあり、予算と目的、そして公開後の成果まで見据えて選ぶことが大切です。見積書では、総額だけでなく、内訳・ヒアリングの質・ランニングコストまで含めて確認しましょう。
そして何より重要なのは、ホームページを「作る費用」ではなく「営業基盤への投資」として捉える視点です。費用相場を知ることは、最後に発注を決め切るための判断材料になります。相場感を持ち、かけた費用を成果につなげる前提で、自社にとって妥当な一社を選んでいきましょう。
この記事のポイントまとめ
- 制作費用は目的・仕様・依頼先の3要素で決まる
- 内訳を把握し、自社で対応できる工程はコストを削減する
- 依頼先はコストと品質、公開後の成果をトータルで評価して選ぶ
- 見積書はランニングコストまで含めた総コストで比較する
- 費用は「作って終わり」でなく営業基盤への投資として判断する
制作の流れや公開後の集客まで含めたホームページ制作の全体像は、全体をまとめた解説記事で整理しています。費用相場の次の一歩として、あわせてご覧ください。

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この記事の著者
高橋 竜也|合同会社ウィル 代表
BtoBマーケティングの現場経験10年以上、Web制作の現場経験7年以上。福岡・博多を拠点に、BtoB中小企業の営業基盤づくりを支援。これまでに50社を超える制作・支援、200件以上のご相談に対応。独自フレームワーク『営業基盤グロースマトリクス(WGM)』を提唱。



